NPO法人GIDmedia Official Web Site
性同一性障害って何だろう?
TOPページ


2007年06月10日

個人年表/園田

今月のテーマはGIDから少し離れ、<個人年表>です。
スタッフ各自が、生まれた時から現在に至るまでを語ります。
楽しんでください♪

------------------

0歳
▽赤ちゃん籠に入れられ、祖母にしょっちゅう連れて行かれる(初孫の為)。
 コーラスに連れて行っても、泣いたりせず、おとなしく歌を聴いていたそう。

「赤ちゃんの時からコーラスに連れて行ってたから純は歌が上手なんだね」と誇らしげに祖母は言っている。


▽人見知りしないので皆に可愛がられる。
1.「ちょっと貸して」と言われ、近所のおばちゃんたちに連れて行かれることもしばしば。
 母が迎えに行っても「まだ遊んでるからいいわよ〜」となかなか返してくれなかったらしい。

2.集金に来る人(新聞の集金のおじさんとか)に「ほっぺにチュウして」って言われるとしてたらしい。
 気持ち悪いな・・・



1歳前後

▽早く寝て、遅くまで寝ているので父親とほとんど会えない。

▽テレビにかぶりつき、音楽に合わせてケツを振って踊る(他の人はテレビが見えない)

▽デパートで、ひよこ売りのおじさんに出会う。

どうしても飼いたいと駄々をこね、メスならいいかと飼うことに。

部屋の中で追いかけっこをして遊ぶ。
ヨチヨチ歩きの赤ん坊のうしろにひよこがヨチヨチ。
(想像しただけで可愛い)

おっと。
よろめいて尻もち。ひよこを踏み潰す。

あぁぁぁっ!
母、慌てて駆け寄る。
潰れたひよこを手に乗せる( ノД`)シクシク

・・・・。



ピヨっ!!!

ひよこ、奇跡の生還。


やがて立派なトサカが生える。


メスじゃなかったんかぃ。





3歳
▽東京から埼玉に引越す。祖母と同居。

▽ヨーカ堂の屋上が遊園地みたいになってて、祖母と足繁く通う。
 お金を入れると動く乗り物によく乗っていたが、「お金は入れなくていい」と言っていたらしい。
なんという節約家!(動くのが恐かったのか?)
帰りには、おまけ付きのお菓子(といっても付いてるお菓子はラムネとかで、実はいらない)を
毎回買ってもらって満足。


4歳
▽妹が生まれる。


幼稚園
▽ほとんど記憶なし。

▽友達のKちゃんが、お当番でみんなの前に立った時(椅子の上に立つ)、おもらしした。

▽ヤマハ音楽教室に通う(自分で習いたいと言い出したらしい。)
 エレクトーン。歌を歌ったりも。
 好きな曲:茶色の小瓶
   http://www.youtube.com/watch?v=fgqAEbSWsp8
   (やってたのはこんなアレンジではないけれど。)

▽ダイヤブロックにハマる

▽モルモットを飼う
 レタスが大好きで、レタスのビニールをはずす音を聞くとクィークィーッ!と物凄い反応する。
 子どもを何度か産んだ。出産シーンに感動。



小学校
▽ダイヤブロックからレゴブロックへ進化(LEGOは未だに好き)

▽近所のお兄ちゃんたちと一緒にミニ四駆にハマる

▽近所にいる年下の子らの面倒をよく見る
 その為、うちの近所の子らはチャリの補助輪が外れるのがめっちゃ早かった

▽ビックリマンシールをコレクション(透明タイプのシールが好きだった)

▽チャリレースにハマる
 ひたすらチャリでぐるぐる走るだけ

▽大人しいので、クラスではどちらかと言えば目立たないタイプ

▽好きな科目:図工
 何かを作るのが好き。絵は苦手。

▽委員会1:飼育委員
 ウサギがしょっちゅう脱走した
 鶏を上に放り投げて、ムリヤリ飛ばせて遊んでいた

▽委員会2:図書委員
 この頃からすでに読書家だった。
 ズッコケ3人組、僕らシリーズなどにハマる。

▽夏休みの自由研究が選ばれる。
 町内の展覧会みたいなやつで飾られた。そこでも賞をもらった気がする。

▽ザリガニを飼う
 臭い。

▽コオロギを飼う
 コオロギ山でコオロギをたくさん捕まえて遊んでた。今は気持ち悪くて触れない。平気で触ってた自分を尊敬する。
他に、金魚、カブトムシ、蟻などを飼った。

▽将来の夢はムツゴロウ王国で働くこと。それかイルカの調教師。

▽ドッチボールにハマる(休み時間は常にドッチボール)

▽高学年になると、どの子が好きかという話で女の子は盛り上がるので、自分も男の子を好きになろうとちょっと頑張る。まず恋愛が分からず、失敗。

▽学研で付いてきたサボテンを育てたら、花が咲いた。


続きを読む
posted by GIDmedia at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2007年05月27日

ファッション・髪型/園田

ファッション・髪型。
移行している段階の当事者にとっては、無視できない存在です。

完全にパスできるようになってしまえば、ファッションや髪型は
GIDという観点からは気にする必要がなくなりますね。
例えFTMがレディースを着ていても、
それによって女だと思われてしまうなんてことはないと思います。
しかし、移行途中であれば、服1つ、髪型1つで男だと判断されたり、女だと判断されたり、ということが多々あると思います。

「人間、見た目じゃないよ」なんて言葉もよく聞きますが、GID当事者にとっては見た目はかなり大事です。
初対面の場合は特に。
会ってすぐの段階だと、その人を判断する材料が外見しかないわけですから
そこでどんな印象を持たれるかは重要ですね。

だからと言って、過度に男/女を意識しすぎるのはよくないです。
たまに見かけますが・・・
男を意識しすぎたFTMというのは、逆に女の部分が目立ってしまっていて
見ていてなんだか恥ずかしいです。
FTMはどうしても小柄な人が多いので、その体型に合ったものを見つける必要があると思います。

B系の格好とか・・・難しいと思います。
カッコイイから、と憧れる気持ちは分かりますが、華奢な人があの格好をするのはどうなんでしょう。
あれって、ガタイのいい兄ちゃんがやるからカッコイイんじゃないんですかね?
華奢な人がダボっとした格好をしてると、
「アレ、お兄ちゃんの服借りて来た?」と思われても仕方ないと思います。

たぶん、女の体型を隠そうと思ってダボっとした服を着ようとする人が多いんでしょう。
でも、ただダボっとした大きい服を着るだけではダメだと思います。
逆にFTMっぽさが目立つ可能性が高い。
(がっちり体型のFTMなら問題ないでしょうけどね。)

「女に見られたくない」
この気持ちはよく分かりますけど、まず大事なのは『体型に合わない服は着ない』ということだと思います。
そこがクリア出来ていれば、あとは男モノでも女モノでもどっちでもいいと思いますよ。
いくら服がカッコよくても、それを着こなせないなら逆にカッコ悪いだけですから。
レディースだってユニセックスなものはいくらでもあるので
サイズが合ってない男モノを着るくらいなら、
ユニセックスなレディースを着こなした方が断然カッコイイと僕は思います。

MTFの場合であれば、やはりスカートでしょうね。
これを自然に履きこなすには、相当高いパス度が必要になってくると思います。
FTMが男のスーツに憧れる人が多いのと同じように
スカートに憧れるMTFは多いのかも知れません。
似合うならいいですよ、もちろん。どんどん履いてください。
でも、スカートというのは女性の象徴ですからね。(そうじゃない国もありますけど)
見た目が伴っていないのに女性らしさを強調した服を着るのは辞めた方がいいと思います。
FTMがB系の格好をするのと同様、スカートを履くことによってMTFであることが際立ってしまいます。
その段階にいる人は、パンツスタイルだとパスできないのかも知れません。
パンツスタイルでパスできないなら、スカートは履いちゃダメです。
その段階の人は、部屋で一人で楽しむだけに留めておいて、まずはパンツスタイルでのパス度を上げてください。



髪型も、服装と同様に大事ですね。
僕の場合、パスできるようになる前までは、常にショートカットでした。
ベリーショートにしたり、ウルフっぽくしたり。

そうそう、高校生の時に、スーパーサイヤ人みたいに立ててたら、
なぜか服装検査で引っかかりました。周りは大ウケでした。
そんな理由で引っかかった人なんて見たことない、と。


「意味わかんないよ!染めたりしてないじゃん!」と先生方に突っ込みを入れたんですが、再検査を受けるハメに。
これは校則違反なのか?!笑
染髪は禁止されていたので、茶髪の子が引っかかるのは分かるんですが、なぜ立てたらいけないのか・・・
しかも、僕は茶髪でも顔パスが通用してたのに、立たせたら引っかかるって何?!


検査に引っかかった人は、言われたことを直して、後日再検査を受けるのですが、
僕は立たせ具合を少し減らして再検査に挑みました。笑

そして、「引っかかった意味が分かんないんですけど!笑」って言ったら、先生方も笑ってるんですね。
「ちょっとやりすぎじゃない?」と言いながら。

「迷惑かけてるわけじゃないから、良くないですか?」と返しました。

「まぁ、そのくらいならギリギリOKかな〜。あんまりやりすぎんなよ。」で終了。
ウケ狙いで検査に引っかけた?としか思えない雰囲気でした。笑

そして、教室に戻り、さっさと髪を立て直し、
その後は何も言われることなく過ごしたのでした。

そんな感じで僕は高校時代にはすでにキャラが確立していたんで、
髪型で男に見せようなどというような気持ちはありませんでした。
個人的にショートが好きなので、いつも短くしてはいましたが。

坊主もやりました。これは完全にパスが出来るようになってからですけど。
坊主は似合う/似合わないが結構激しいと思いますが、似合う人にはオススメです。
なんせラクです。乱れを気にする必要もなければ、ドライヤーで乾かす暇もなく速攻で乾きます。
でも女顔のFTMだったら坊主はやらない方がいいですね。
たぶん女っぽさが余計目だってしまうと思います。


髪型も服装と同じく自分に似合うものを見つけることが大事です。
美容師さんに相談して、かっこよくしてもらってみてください。
美容師さんなら、カミングアウトしてもそんなに驚かないでしょう。
(近所の床屋なんかだと難しいかも。若い美容師がいる店がいいのでは?)

今はユニセックスな雰囲気の美容師さんも結構見かけますし、
男か女かよりも、個性を大事にしてくれる人が多いように思います。

僕の場合は、パス度がまだあまり高くなかった時に
「こっちのがいいかな?」って、美容師さんの方からメンズのヘアスタイル誌を持って来てくれることもありました。
なんで分かったんだろう?と思いつつ、「はい、ありがとうございます」と普通に受け取ってました。
そういう美容室って結構あるんじゃないかなぁと思います。
色々な美容室を利用してみるっていうのはいいんじゃないですかね。
いい美容師さんを見つけてみてください。

それでも見つからなかったらセルフカットにチャレンジしてみてもいいかも?
僕はけっこうやります。
「こういう感じにしてください」と雑誌を見せたのに、
だいぶ異なる髪型に仕上がったので、それならいっそ自分でやろうと思ったのがきっかけでした。笑

それから、坊主の時なんかは、すぐ伸びるからその度に美容室行くのはもったいない。
だから家で刈ります。
坊主なんてバリカンさえあれば簡単に出来ますからね。
坊主にチャレンジしたいFTMがいたら、声かけてくれればやってあげますよ。
似合わないとしても、一生に一度くらいやってみてもいいのでは?笑
一般男性なら誰でも学生時代に一度は(強制的に)体験していることでしょうし。


と、少しおかしな方向へ話が進んでしまいましたが、
パス度を上げたい人は、色々試してみたり、勇気を出してお店の人に相談したりして
自分に似合うファッション・髪型を見つけてください。
posted by GIDmedia at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2007年04月15日

修学旅行・宿泊/園田

修学旅行や宿泊、何故こんなテーマが挙がってくるかと言えば
そこにGID(性同一性障害)ならではの問題があるからに他なりません。
すでに他の人がコラムに書いているのでお分かりかと思いますが、
GID当事者にとっては風呂こそが1番のネックなのであります。


自分の身体に物凄い嫌悪感があるので
『自分の身体を自分で見ること』に抵抗を覚えます。
自分で見ることさえ嫌なのに、他人にそれをさらさなければならないなんて
とんでもないことです。
胸が小さいから恥ずかしい、男性器が小さいから恥ずかしいなんていうレベルとは
比べ物になりません。 (比べること自体、ナンセンスですが…)


僕の場合もやはり、修学旅行は、
『行きたいけど行きたくない。
風呂の時間さえなければ最高に楽しいイベントなのだが…』
そういう存在でした。

中学・高校と僕はまだ周りにカミングアウトしていなかったので
友達からしたら僕が女性の身体を持っていても何も疑問は感じないだろうし、
あえて見ようとはしていなかったと思います。
それでも見られることは本当に嫌だったし、
他の女の子の裸体を堂々と楽しむなんて余裕は一切ありませんでした。


中学の頃は、とにかく急いで身体を洗って、すぐに出て来て服を着ました。
風呂に浸かるという行為はしなかったような・・・
この頃はまだ、なんで自分の身体を見られるのが嫌なのかは分かっていませんでした。
GIDの存在を知らなかったし、自分が男だと認識していたわけでもありません。
しかし、嫌なものは嫌なんですね。
自分の「女の部分」を人に認識されることを出来る限り避けたかった。


高校の頃はもう、女の子たちと風呂に入るなんていう選択肢は自分の中には全くなくて
いかにして入らずに済ますか、と考えてました。
2泊3日の旅行だったのですが、1日目は入らずに乗り切りました。
部屋にある洗面台かなんかで頭だけ洗ったような気がします。
風呂に入らないと言ったら、具合が悪いのかと保健の先生が心配してくれちゃって
焦りましたけどね。
ちょっと頭が痛いだけだから大丈夫だとかなんとか言ってごまかしました。
2日目はラッキーなことにホテルでの宿泊で、2人または3人部屋でした。
そして部屋の風呂を自由に使えたので全く問題なく入れました。

2日目には風呂に入れることが分かっていたので1日目は入らず過ごすことにしたんですけど
もし2日とも団体風呂だったとしたらキツかったろうと思います。



部屋に風呂が付いていても、使用禁止としている学校が多いようですが
やはりGID当事者からすると部屋風呂の使用は許可してもらいたいです。
それだけで修学旅行が楽しいものへと変わるのですから。

そもそも何故、部屋の風呂は使用禁止なのでしょうか?
何か問題が起こったら困るから?
ガス代・水道代の節約?
裸の付き合いも大切だという考えから?

学校には学校なりの理由があるのだろうとは思いますけど
GID当事者のような人もいるのだということを知ってもらって
柔軟に対応していってもらえるようになるといいなぁと思います。


修学旅行についてもう1点挙げるとすれば、部屋割りでしょうか。
僕は部屋割りには何の抵抗も感じなかったのですが、嫌だと感じる当事者もいるようです。
部屋割りというのは、基本的に男女で分けて、さらにいくつかのグループに分けることになると思いますが
(FTMの場合、)特に仲の良い女の子がいなかったりすると
女の子だらけの部屋で1晩ないし2晩過ごすのは辛いと感じるようなのです。
女の子同士でワイワイ盛り上がってて、自分だけ孤立してしまうのではないか・・・等の不安があるそうですが
僕はこれに関しては、もったいないなぁと思います。
女の子だらけの部屋で夜を明かすなんて経験、学生時代しか出来ませんよ(笑)
男性として生活できるようになってしまったら、そんなこと皆無です。


風呂の時間は自分に余裕ないけど、部屋にいる時なんて服着てるわけだし余裕ありまくりじゃないですか。
上手くいけば、好きな子と同じ部屋だったりなんかもするわけで
これは楽しまなければいけません!
寝る場所なんか、取り合いですよ。誰が僕の隣に寝るかっていう・・・
あぁ、今じゃ絶対ありえない・・・(涙)


盛り上がり過ぎて消灯時間も無視して遊んでて、
みんなで廊下に正座させられたなんていうのも楽しい思い出です。
僕は寝たフリをして正座を逃れたんですけどね。
あとでみんなから大ブーイングを食らったことは言うまでもありません。


修学旅行なんて行きたくない、と思っている学生のGID当事者も結構たくさんいると思うけど
僕は絶対行った方がいいと思います。
風呂は本当に死ぬほど嫌だと思うけど、どうにか頭を使って乗り切ってください。
速攻で済ますんでもいいし、入らないで洗面台で頭だけ洗うんでもいいし(夏だとキツイかも)、
1番いいのは先生に相談して部屋の風呂を使うなり、他の人と時間をズラして入らせてもらうなりすることかなぁ。
それをきっかけにカミングアウトしてみるのもいいんじゃないでしょうか。
そこで前例が出来たら、今後は部屋の風呂が使えるようになっていくかも知れないし。
その勇気は自分だけじゃなくて、後輩にとってもきっと意味のあるものになると思います。
言ってみて分かってもらえなかったら、速攻法を使ったり、入らないっていう別手段を取ればいいわけだし。

続きを読む
posted by GIDmedia at 09:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 園田

2007年03月17日

入学・新生活/園田

新生活。自分のキャラを確立させるには絶好のチャンス。
例えば高校や大学の入学時とか入社時とか。
過去の自分を知らない人が大半を占める環境に足を踏み入れる時は
自分がどう扱われたいのかを考えて
そのキャラを前面に出していくべきだと思う。

そういえば、高校選びの条件を前にここで書いたことがあったが
『自分の中学から行く人はほとんどいないような高校』を選ぶ、というのも1つあったなと今思い出した。

特に中学時代に自分の素をあまり出せずに過ごしてしまった人は
自分を変えるチャンスだから
知ってる人がほとんどいない環境を作るために
そういう高校(大学)を選ぶというのも1つの手であると思う。

(FTMの場合)中学の頃に男っぽさを出せていて、男っぽい扱いをされていた人は
キャラがすでに確立してるのだろうからそのまま行けばいい。
カミングアウトしたければすればいいとも思う。
しょっぱなからカミングアウトするってかなり勇気のいることかも知れないけど
逆にそれによって一気に親密になれる可能性も秘めている。
周りの人からしても、仲良くなってから途中で「実は・・・」と言われるより
最初に言われた方が心理的抵抗は少ないんじゃないかなぁと個人的には感じる。
(いつ言おうが大抵は受け入れてくれるけれども。)

女の子として付き合ってきた友達にある日突然「実は男なんだ」と言われても
いきなり男として見るのは難しいと思う。
出会ってまもなく言われた場合は「へえ、そうなんだ〜」程度で終わる気がする。
その人のイメージというものがないから、最初にカミングアウトしてしまえれば
女というイメージがないまま男として受け入れてもらえる。
(外見が可愛らしい女の子だったら難しいだろうけど。)

そこで興味持った人はもっと聞いて来てくれるし
もし受け入れられなかったらその人は自然と距離を置いていくだろう。
経験上から言えば、「そんなの関係ないよ」って言って
本当にそれを態度で示してくれる人が多い。

まぁこれは自分がGIDであると確信してる場合であって
そうじゃない人はいきなりカミングアウトなんて出来ないので
やっぱりキャラとして前面に押し出していくのがいいと思う。
無理に隠そうとするからツライのであって
カミングアウトはしないにしても、自分のキャラとして『抑え付けていた自分』を出してしまえば
案外まわりは自然に受け入れてくれる。

もちろん、過度に男っぽさを強調したりしたら逆効果だけど。
そこを見極めるのは難しいのかも知れない。
若い子はそれをやってしまいがちなようだ。
どう見ても女の子にしか見えなかったりするのに、何の努力もせず「オレは男だ!」って言い張ってもね・・・
やはり周りが自然に受け入れることが出来るレベルの中身が必要なのは言うまでもない。
自分の中身及び外見以上のものを周りの人間に求めるのは間違いだと思う。

だからキャラを押し出すって言っても、極端にやってしまうのはよくない。
それじゃただの変な人だ。
あくまで周りが自然に受け入れられるレベルで本来の自分の姿を見せていく。

外見的に男には見えないのであれば、いきなり男扱いしてもらおうとしなくてもいいじゃないか。
少しずつでも自分の素を見せるようにしていくと
周りも自然と男っぽい扱いをするようになっていくはず。
カミングアウトをしていない場合は、完全な男扱いをしてくることはないだろうけど
それでも普通の女の子として扱われるよりは断然ラクなはずだ。

そこから先はもう自分次第。
“男っぽい”扱いは嫌で、男として扱ってほしいのであれば
そう扱われる人間になれるよう努力すればいい。
治療には一切進んでいなくても男として生活しているFTMも結構いる。
だから環境のせいにして自分では何の努力もせずにただ嘆いているFTMを見ると情けないなぁと思う。

自分にとって居心地のいい環境というのは、自分の手で作り出せる。
新しい環境。ぜひ有効活用して欲しいと思う。
posted by GIDmedia at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2007年02月11日

「就職・面接」/園田

僕は就職活動をしたことはありません。
就職経験はありますけどね。
でもアルバイト経験の方が断然豊富です。

それは自分がGIDだから就職に不利だった、というわけではなく。
ただ単に自分が希望しなかっただけの話です。やりたいことがあったのでね。
だから自分は例外なのですが、
多くの人は、サラリーマン等、安定した収入を得られる道を希望するのでしょうから
やはり性同一性障害当事者にとって
就職というのは1つの大きなテーマになってきます。

まず、どちらの性別で就職活動を行うのか。
自分の心は押し殺し、戸籍上の性別でいくのか、
それとも精神的性別でチャレンジするのか。

そして、カミングアウトはいつするのか。
(『自分がGIDであることを一生カミングアウトするつもりがない人』は除いて話を進めます。)


僕は、戸籍上の性別は女性で、精神的性別は男性です。
そして両方の性別で面接を受けたり、働いた経験があります。
僕にとって、仕事がしやすかったのはどちらか―
それはもちろん、男性として働いた時の方が圧倒的に仕事がしやすいです。

女だからという理由でやりたい仕事がやれなかったり、
女モノの制服を着なくてはならなかったり・・・
でも当時は自分が男として生きられるとは思ってなかったので
ずっと我慢するしかないんだと思ってました。
だから、なるべく制服が男女一緒の仕事を選ぶようにしてましたね。

アルバイトは、ホントにたくさんやりました。
接客業も何種類かやりましたし、厨房に入ったり、工場で働いてみたり、IT関係で働いてみたり。

これはオススメしますよ。色々やってみた方がいいです。学生は特に。
長期間働くことが良しとされる傾向はありますが、
僕はある程度のスパンで職種を変えてみる方がいいと思います。
アルバイトだからこそ、そういうことが出来るのです。
就職してから、そんなにちょくちょく転職するわけにはいかないですからね。

そうやって色んな業界に足を突っ込んでみて、色々な人と出会って、
徐々に自分というものが見えて来ました。
自分に自信が持てるようにもなっていきます。

そしたら、「なんで我慢して女として働かなきゃいけないんだ?」と思うようになりまして。
仕事中も、お客さんに普通に男だと間違われることが多々あって(間違いじゃないんですけどね、僕からしたら)
その度に、「男の子かと思ったよ、ごめん」なんて言われて。
そりゃもうショックです。せっかく男だと思ってもらえてたのに・・・
でもそこで自分がGIDであることを説明するわけにもいかないですからね。
女性として働いているわけですし。
だから、「よく間違えられるんですよね〜」なんて愛想笑いしてその場をやり過ごす。
やれることはそれしかなかったのです。

だけど、いつまでも自分を誤魔化して愛想笑いし続けることには限界があるし、
誰のための人生なんだろう?と考えたら、我慢し続けることの意味が分かりません。
いっそのこと、男として働いてしまおう!と思いました。

そして受けた面接。
その時はまだ男としての社会経験がなかったこともあり、最初からカミングアウトする方法を取りました。


カミングアウトのタイミングとしては、面接時に言う方法以外に、
採用されてから言うという方法もありますね。
それもまた、採用後すぐに言う方法と、自分の仕事ぶりを認めてもらってから言う方法があります。

どれが1番いいのか?ってたまに聞かれますけど、別にどれでもいいと思います。
上手にカミングアウトできる人であれば、いつカミングアウトをしようが関係ありません。
いつ言おうが、受け入れてもらえます。

逆にカミングアウトの仕方が下手な人は、いつ言おうがダメなもんはダメだと思います。
やはりカミングアウトの仕方にもコツがありますよね。
同じことを打ち明けるのにも、言い方によって、すんなり受け入れてもらえる場合もあれば
否定されてしまう場合もあります。
そのコツを掴んでしまえば、カミングアウトなんて全然恐くなくなります。

そこに辿り着くまでは大変だとは思いますが・・・
これはもう、経験を積むしかないと思います。
あとは経験者の話を聞くことですかね。これは是非やってください。
自分にとって1番いい方法は何なのかが見えて来るだろうし、
失敗を最小限に抑えることが出来ます。
(今月24日の講演会ではそういう話もする予定なので、
話を聞いてみたい人、相談したい人はぜひ遊びに来てください。)



さて、僕が初めて面接時にカミングアウトをした時の話ですが・・・
「(GIDについて)詳しいことはよく分からないけど、普通に男として接していいんだよね?」と言われ、
その場で採用が決まりました。
世の中、捨てたもんじゃないなぁと思いました。
あまりにあっけなく決まってしまったので、
今まで耐えていたのは一体何だったんだろう?とも思いましたが。

その他にも面接を受けてみて、1ヶ所ダメだったところもあるのですが
それはカミングアウトをしたからダメだったのか、それ以外の理由でダメだったのかは謎です。
ただ、面接時にカミングアウトをしても嫌な顔をされたり何か言われたり、ということはなかったので
カミングアウトが理由ではないような気はしているんですけど。時給が良くて、競争率がかなり高かったらしいし・・・。
まぁでも、「面倒は避けたい」と思うのが普通でしょうから、カミングアウトが原因だった可能性も充分ありますね。
ただ、絶対に拾ってくれるところはありますから。
一度や二度の失敗で諦めないで欲しいと思います。

男として働き、生活するようになって、男としての経験値があがると自信を持てるようになり、その後のアルバイトでは、カミングアウトは一切せずに過ごすようになりました。
『ただの一人の男』として存在できるようになると、生きるってこんなにラクなんだな、と感じました。
もちろん、男として生きる上での苦労はあります(会社側はやはり男に対しての方が厳しい傾向にありますし)。
それでも女を偽って生きている頃のツラさを思えば、精神的性別で生きられるって本当にラクです。

そして、男として働くと接客業も嫌じゃないんだな、ということが分かりましたね。
女として働いていた時はとにかく接客業が嫌で
自分は接客業には向かないんだと思っていましたが、実はそうではなかったことが判明。
やはり精神的性別で生きるということは大事だなぁと思います。
心を押し殺したまま生きていくと、自分の能力や才能を開花させることが出来ないまま死んでしまう可能性が高いです。
『それをやることが嫌い、苦手』なのではなく、
『女としてそれをやることが嫌い』なだけだったりするのですから。
男としてやれるなら全くストレスを感じない、むしろ楽しい、なんてことが結構ありますよ。

だから、まずは自分に自信を持てるようになる為に、
楽しいこともツライこともたくさん経験してほしいと思います。
今、女として学校に通ってるのがツライ、やめたい、
なんて声もたまに聞きますが、僕はやめるべきではないと思います。
そこでやれることを精一杯やればいいだけの話じゃないですか。
男として生きたいと思うのであれば、まずは今の環境で男として認めてもらえるよう努力するべきです。
自分の友達にすら男として認めてもらえないのでは、社会に出て男として生きるなんて到底無理な話です。


冒頭で、就職活動したことはないが、就職経験はあると書きました。
なぜか?それはアルバイトでその会社に入って、途中から社員になったからなんですね。
僕は、面接時にカミングアウトをするという方法を取ったのは初めての時だけで
それ以降は男性として生活するのが当たり前になったので、面接時にわざわざカミングアウトをすることもなくなりました。
必要があればカミングアウトすればいいやーというスタンスです。
改名も済ませていたので、アルバイトであれば基本的に言わなくても平気なんですよね。

社員になった会社でも、始めはバイトとして面接を受けてカミングアウトもせず男性として働いていました。
そして仕事ぶりが認められ、数ヵ月後に社員雇用の話をもらいました。
実力を認めてもらっているわけで、カミングアウトの恐怖なんてありませんよね。
戸籍上の性別がどっちだろうと、こなす仕事量が変わるわけではありませんから。
会社が必要としてくれているのですから、強気でいけるのです。
そういう意味では、GID当事者にとっては結構いい方法かも知れません。
バイトから始めて実力を認めてもらって社員雇用、という流れですね。

方法は色々あります。
自分の人生なんだから、好きなように試してみたらいいと思います。
やらない理由を並べている時間があるなら、その分、行動してください。
posted by GIDmedia at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2007年01月24日

2007年の抱負/園田

GIDmediaスタッフとしての今年の目標

@色々な人と出会う
A頭を使う

この2つを駆使して、GIDmediaを発展させていきたいと思う。


まずは、たくさんの当事者の話を聞くこと。
僕たちは、GID(性同一性障害)当事者ならではの活動を行っていこうと考えているのだが
『当事者の声』として第三者に届けるのには、少しでも多くの声があった方が良い。
同じGID当事者とは言っても、その中身は本当に人それぞれであり
「GIDならこう生きるべきだ」などという答えはない。
だからと言って、例えば学校の先生に、「人それぞれだから、その生徒に合った対応をしてください」なんて伝えた所で、実際どうすればいいのか困ってしまうだろう。
もちろん、最終的にはその生徒個人に合った対応をしてもらうことになるのだが
まずは、どのような対応の仕方があるのか、どのような対応をされると嫌なのか等の選択肢を
当事者の側から提案させてもらい、
それぞれのケースに合った対応の仕方を共に考えていけたら、と思う。
この活動により、僕たちの経験を活かすことが出来ると同時に、
学校生活に苦しむ当事者の気持ちが少しでもラクになれば嬉しく思う。

このような背景から、まずは当事者の声をたくさん聞きたいと思う。
少しでも多くの当事者に出会う為に、イベント・交流会・勉強会などを企画運営していく。
それらが楽しいものになるように、頭をフル活用してアイデアを出していきたいと思う。
僕たちは、「GID当事者ってこんなに大変なんです」と社会に訴えたいのではない。
「GIDだけど、皆さんと変わらずステキな人生送ってます」そんなようなことを伝えられたらと思う。
だから、当事者同士で傷のなめ合いをするのではなく、楽しんでもらえるイベントや交流会を企画したい。
そして参加者には、気の合う仲間を見つけたり、正しい情報を得る為の場としても活用してもらえたらと思う。
また、ゆくゆくは当事者以外の人にも参加してもらい、
当事者・非当事者に関係なく、そして気兼ねなく、交流出来る場を作っていきたい。


GIDmediaでは今年から教育従事者・関係者に向けた勉強会や講演を行っていくので
それらを通した新しい出会いもあると思う。

僕の今年の目標は、このような出会いを徹底的に活用すること。
出会いの中から生まれるアイデアを繋ぎ合わせて、GIDmediaを発展させていきたいと思う。


一個人としての抱負

・来年に戸籍の性別変更を予定しているので、今年はそれに向けて動く。
・自分のビジネスを軌道に乗せる。




以上、まだまだ未熟者ではありますが、日々精進していきます。
本年もよろしくお願いします。
posted by GIDmedia at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2006年12月24日

親へのカミングアウト/園田

カミングアウト - 自分が、社会一般に誤解や偏見を受けている少数派の主義・立場であることを公表すること。


そのような、リスクの伴う行為を何故わざわざするのか。
その理由は人それぞれだとは思いますが・・・

僕の場合、最初の頃は、ただ自分を分かってもらいたかった。
女という鎧を着せられた自分ではなく、本当の自分、ありのままの姿の自分を受け入れて欲しかった。

カミングアウトの相手が友人・知人である場合、このような理由からカミングアウトをしても、そこまで大きなリスクはないと思います。

自分の意思をしっかり持っていて、それをきちんと説明することが出来れば
多くの場合は分かってもらえるだろうし
例え分かってもらえなくても、その人とはご縁がなかったと思えば
(残念ではあるけれど)仕方がないと諦めることも出来ます。

しかし、相手が家族、特に【親】となると・・・
そう簡単にはいきません。

きっと多くの当事者が同じようなことを一度は考えたことがあるのではないかとは思いますが、
「カミングアウトによって気まずくなってしまうなら言わない方がいいのではないか」
「知らないままの方が、家族は幸せに暮らしていけるのではないか」
「もし受け入れてくれたとしても、その後、苦しませることになってしまうのではないか」
というような思いが、ずっと僕の頭の中をグルグル回っていました。

一生に関わる大きな問題だからこそ、家族には言えない・・・
この世に生を受けた瞬間から愛情を注ぎ続けてくれた家族だからこそ・・・


万が一、自分のカミングアウトによって家族が周りの人間から非難や偏見の目を向けられるようなことにでもなれば、きっと大きな後悔をするでしょう。

「言うべきではなかった」
後悔し、自分を恨んだところで、元の状態に戻すことなど不可能。



そんな恐怖を想像してみることは、とても大切なことだと思います。
それでもカミングアウトをしようと思えたなら、それはカミングアウトをしてもいい「時」なんだろうと思うのです。

自分で責任を持つという覚悟が出来ているのだろうし、自分に自信があるのだろうから。


僕は、治療に進む決心をした時に、家族へカミングアウトをしました。
何年もずっと言えないままだったのに、ある時ふと
「今なら言っても大丈夫だろう」と思えたのです。
(それでもやはり、告白するには相当の勇気が必要でしたが。)

そして、ありがたいことに、あたたかく受け入れてもらうことが出来、
長い間ずっと抱えていた不安や恐怖は消え去りました。
この家族で良かったと、本当に心からそう思いました。



親へのカミングアウト。
決して焦る必要はないと思います。

その「時」は、いつかきっと訪れます。
自分自身の状況、家族の状況。
同じ当事者であっても、みんなそれぞれ違います。

カミングアウトをしない、という選択が必要になる事も、もちろんあります。
最終判断を下すことが出来るのは自分のみです。


まずは、自分としっかり向き合おう。
そして自分に自信を持てるようになろう。
カミングアウトはそれからでも遅くはありません。

そして、同じような悩みを抱えている当事者はたくさんいます。
同じ境遇に置かれた人と話をしてみることが
何かのきっかけに繋がるかも知れませんよ。
共に前進していけるような仲間に出会えたなら
それほど頼もしいことはないと思います。

GIDmediaでは、定期的に交流会等を開催していますので
機会があれば参加してみてください。
posted by GIDmedia at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2006年11月26日

制服・体育着/園田

先月のコラムで書いたが、
中学に行くということが本当に嫌だった。

制服というものに物凄い抵抗を感じていた。

でも当時の自分に出来ることなど何もなくて
仕方なくスカートを穿いた。


これはもう、開き直るしかない、と自分に言い聞かせた。

3日も通えば慣れた。


触れたら痛むから、心の奥深くに仕舞い込む。



あとはもう、運動部に入って、出来るだけジャージで過ごせるようにしたり。
水着なんて着たくないから、夏のプールは仮病がやたら多かったり。
おかげで夏だけ体育の成績がよろしくない。

でも全部の授業を見学で過ごすわけには行かず、
ガマンして入ってたんだよなぁ。
あれほど苦痛を感じる授業はないだろう。


だから、進路選択の際には、
まず第一条件として【プールがない学校】と
密かに自分の中で掲げていた。

選択の自由があるのに、プールがある高校に行くなんてありえないと思っていた。

そして、やっぱり制服のない学校というものにも憧れた。
でも私服の高校には自分の家からだと通うのが大変だったから、諦めることとなった。
3年間も耐えてしまえば、完全に開き直ることが出来るってなもんだ。
あと3年の辛抱。耐えてやろう。


そうやって結局、6年間耐えた。
よく頑張ったと我ながら思う。
今の自分に同じことが出来るかと言われたら無理なような気がする。

当時はそれしかなかったからなぁ。
まさか男として普通に生活が出来るなんて思ってもいなかった。

ちなみに、僕はあんまり体育着では苦労していない。
何年かブルマを穿いた時期があったけど・・・
(ブルマについて言いたいことはすでに他のみんなが語っているので割愛)

幸運にも、途中でブルマが廃止になりハーフパンツに切り替わった。
これは本気で嬉しかった。
ブルマはありえない、ホントに。
posted by GIDmedia at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2006年10月22日

初めてのカミングアウト・違和感への気づき/園田

僕の場合、幼稚園の頃やそれより前の記憶はほとんどない。
嫌な思い出などは自然と忘れるように出来ているのだろう、きっと。

親から聞いた話によれば、1−2歳の頃、クルマのおもちゃが大好きで
毎晩それを枕元に並べてから眠っていたらしい。
それから、FTMには恒例の「大きくなったら○○○○が生えてくる!」ってやつ。
僕も例に漏れず、言っていたそうだ。


記憶にあるのは、もう少し大きくなってからの話で
やはり赤いランドセルが嫌だったということ。
ソレをあまり大事に扱っていなかったのは
女の子の象徴だと認識していたからなのであろう。

当時は自分が男だという自覚があったわけではなかったけれど。


男の子は青や黒、女の子は赤やピンク。
学校側からしたら、分かりやすいからそうやって分けてるんだろけど
それがとても苦痛だった。

青のがいいのに!

そんなことは言えず。


だけど小学校の頃の苦痛はそんなに多くなかったかも知れない。
(女性化していくカラダに対する嫌悪感はすごくあったけど)

この頃に、「自分は男だ」ってハッキリした自覚があったら
もっと色々苦痛を感じていたのだろうと思う。
なんとなく違和感はあったものの、
幸いなことに、自分は男であるという認識はなかったので。


知識がないことで救われる。
そんな現実もあるんだな。



しかし、僕は小学校生活が終わってしまうことに恐怖を抱いていた。
ほんの少しだけ中学に対する期待もあったけれど、
『中学には行きたくない』と強く思っていた。

そんなことを思っていても、行かなくてはならない時期はやってきてしまう。


制服のサイズを測るのに、試着会みたいなやつが事前にあったんだよなー。
本気で嫌だった。
でも、嫌だなんて言えない。
そんなこと言ってるやつは誰一人いないのだ。
しかも、自分が何故スカートが嫌なのかも分からない状態だった。
ただとにかくスカートが嫌い、それだけ。

そんなワガママが通用するはずがない。
そう思って誰にも何にも言わず、ただ耐えた。

3日も通えば、開き直ることが出来た。(根っからのポジティブ人間なので!)
出来る限り、体育着やジャージで過ごそうと、密かに努力をし続けていたけどね。


高校時代は、冬が好きだった。
制服の下に(自前の)ジャージを穿き、上からロングのダッフルコートを着て登校。
制服が一切見えない格好。学生かどうかすら分からないという・・・
確か、ロングコートは禁止されてたんじゃなかったっけかなぁ。
でもその辺はキャラでかわす。
成績だって常にトップクラスだった。だから文句は言われない、言わせない。

そうやって自分の居場所を築いていった。


そして、ついに「スカートが嫌で仕方がない」という謎が解ける日が訪れる。高校3年の頃。
初めて『性同一性障害』という言葉を知った。とある授業がきっかけだった。


心とカラダの性別が一致しない人が存在する。
女として産まれたのに、中身は男だなんていうことが許される・認められる。

衝撃的だった。

男っぽく生きるなら、おなべバーで働くか宝塚に入るくらいしか道はないんだと思っていたから。



そうか、そういうことだったのか。
これで今までの違和感や嫌悪感の謎がすべて解けた。

女じゃないのに、女として生きなきゃいけなかったんだもん、そりゃ苦痛だよなぁ。


って、今だから冷静に考えられるけど、当時は本当に嬉しくて
ネットでとにかく調べまくった。
自分でサイトを運営したりもして、たくさんの仲間に出会った。
自分の本当の姿をさらけ出して、それを受け入れてもらえる場所。
とても居心地が良かったし、少しずつ自分に自信が持てるようになっていった。



リアルライフにおいては・・・
初めてカミングアウトしたのは当時の彼女かな。

自分でもまだ詳しいことは知らなかったから、
カミングアウトと言っても、大袈裟なものじゃなく
どうやら自分はコレのようだ、的な言い方だったと思う。

普段から女らしくなんてなかったし、クラスでも男扱いっぽい感じだったから
彼女も特に驚いたりはしていなかったように思う。


それ以外の友達には高校を卒業してからカミングアウトすることとなる。
今思えば、在学中に言ってしまえば良かったのに!という感じだが
当時はやはり恐かった。
もしも友達を失うことになったらどうしよう、と。
だから在学中にカミングアウトは出来なかった。

卒業後に、高校時代に1番仲良かった友達に勇気を出してカミングアウト。

「いまさら何言ってんの?思考回路からして女じゃないじゃん!」

あまりにもあっさりと終わってしまったカミングアウトだったが、
言う側からしてみれば、相当勇気のいる行動だったのだ。

直接言うのは恐くて、メールで送ったんだけど・・・

返信メールを読んで思わず涙がこぼれた。


くそー。女じゃないって分かっていながら、3年間ずっと仲良くしてくれてたのか・・・

友への感謝の気持ちは一生忘れない。



そしてこれをきっかけに、仲良かった子たちに少しずつカミングアウトしていった。
特に驚かれるようなこともなく、自然に受け入れてもらうことが出来た。

自分に自信が持てるようになってしまえれば、
カミングアウトなんて全然恐くない。
次第にカミングアウトすることにも慣れていく。


そしてありがたいことに、今までカミングアウトをして否定されたりしたことは一度もないし、
友達を失ったりすることも全くなかった。


今まで出会ってくれたすべての仲間に感謝します。ありがとう。


そして、これから出会う人々へ・・・カミングアウトした方がいいですか??

と、ここで聞いても仕方ないのだが、これがまた難しい問題なのだ。
普通に男性として何の違和感もなく生活出来るようになってしまうと
今度は、”逆カミングアウト”が必要になってくる。
「実は戸籍上は女なんです・・・」と。
しかし、それが本当に必要なのかどうかってその都度自分で判断するしかないし、
言うにしても、一体いつ切り出したらいいのやら・・・
ただ、これは別に勇気がいることではないからそんなに大きな問題ではないな。
カミングアウトした所で、自分を否定されるようなことはないと分かっているから。



テーマ外の話までしてしまい、ずいぶん長くなってしまった…すみません。
読んでくれてありがとうございます。
posted by GIDmedia at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田

2006年09月24日

「GIDmediaに対する想い&自己紹介」/園田

【FTMとして生まれたからこそ出来ること】って何だろう?
ふと、そんなことを思った。

別に好きでFTMとして生を授かったわけではないけれど
こうやって生まれて来た事にはきっと何かしらの理由があるはずだ。
(万物には必ず意味や理由があると思っているので)



現在、すでに普通の男性として特に不自由もなく生活出来ているので
正直、わざわざFTMとしての活動なんてする必要は全くない。

ただの一男性として生きていればラクなのだから。




だけど―

どうせFTMとして生まれて来てしまったんだから
これを活かすことを考えてみるのもいいんじゃないか。

心の性とカラダの性が一致して生まれて来ていたら
決してやろうとは思わないこと。

今の自分にしか出来ないこと。


今まで知り合った色々なGID当事者と話をする中で
もちろん、望みの性で生活出来ている仲間もたくさんいるのだが、
まだまだ、悩んだり苦しんだりしている人たちの方が多いという現実を知った。


生まれて来た性別と逆の性別で生活することは
決して易しいことじゃない。
だけど、不可能じゃない。


踏み出す勇気を持てない仲間に、ほんの少しの後押しをしてあげられたらと思う。



人生、楽しまなきゃ損だ!!

GIDmediaを通してたくさんの仲間と出会い、
心から笑い合える時間を共有出来ることを楽しみにしている。
posted by GIDmedia at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田