修学旅行や宿泊、何故こんなテーマが挙がってくるかと言えば
そこにGID(性同一性障害)ならではの問題があるからに他なりません。
すでに他の人がコラムに書いているのでお分かりかと思いますが、
GID当事者にとっては風呂こそが1番のネックなのであります。
自分の身体に物凄い嫌悪感があるので
『自分の身体を自分で見ること』に抵抗を覚えます。
自分で見ることさえ嫌なのに、他人にそれをさらさなければならないなんて
とんでもないことです。
胸が小さいから恥ずかしい、男性器が小さいから恥ずかしいなんていうレベルとは
比べ物になりません。 (比べること自体、ナンセンスですが…)
僕の場合もやはり、修学旅行は、
『行きたいけど行きたくない。
風呂の時間さえなければ最高に楽しいイベントなのだが…』
そういう存在でした。
中学・高校と僕はまだ周りにカミングアウトしていなかったので
友達からしたら僕が女性の身体を持っていても何も疑問は感じないだろうし、
あえて見ようとはしていなかったと思います。
それでも見られることは本当に嫌だったし、
他の女の子の裸体を堂々と楽しむなんて余裕は一切ありませんでした。
中学の頃は、とにかく急いで身体を洗って、すぐに出て来て服を着ました。
風呂に浸かるという行為はしなかったような・・・
この頃はまだ、なんで自分の身体を見られるのが嫌なのかは分かっていませんでした。
GIDの存在を知らなかったし、自分が男だと認識していたわけでもありません。
しかし、嫌なものは嫌なんですね。
自分の「女の部分」を人に認識されることを出来る限り避けたかった。
高校の頃はもう、女の子たちと風呂に入るなんていう選択肢は自分の中には全くなくて
いかにして入らずに済ますか、と考えてました。
2泊3日の旅行だったのですが、1日目は入らずに乗り切りました。
部屋にある洗面台かなんかで頭だけ洗ったような気がします。
風呂に入らないと言ったら、具合が悪いのかと保健の先生が心配してくれちゃって
焦りましたけどね。
ちょっと頭が痛いだけだから大丈夫だとかなんとか言ってごまかしました。
2日目はラッキーなことにホテルでの宿泊で、2人または3人部屋でした。
そして部屋の風呂を自由に使えたので全く問題なく入れました。
2日目には風呂に入れることが分かっていたので1日目は入らず過ごすことにしたんですけど
もし2日とも団体風呂だったとしたらキツかったろうと思います。
部屋に風呂が付いていても、使用禁止としている学校が多いようですが
やはりGID当事者からすると部屋風呂の使用は許可してもらいたいです。
それだけで修学旅行が楽しいものへと変わるのですから。
そもそも何故、部屋の風呂は使用禁止なのでしょうか?
何か問題が起こったら困るから?
ガス代・水道代の節約?
裸の付き合いも大切だという考えから?
学校には学校なりの理由があるのだろうとは思いますけど
GID当事者のような人もいるのだということを知ってもらって
柔軟に対応していってもらえるようになるといいなぁと思います。
修学旅行についてもう1点挙げるとすれば、部屋割りでしょうか。
僕は部屋割りには何の抵抗も感じなかったのですが、嫌だと感じる当事者もいるようです。
部屋割りというのは、基本的に男女で分けて、さらにいくつかのグループに分けることになると思いますが
(FTMの場合、)特に仲の良い女の子がいなかったりすると
女の子だらけの部屋で1晩ないし2晩過ごすのは辛いと感じるようなのです。
女の子同士でワイワイ盛り上がってて、自分だけ孤立してしまうのではないか・・・等の不安があるそうですが
僕はこれに関しては、もったいないなぁと思います。
女の子だらけの部屋で夜を明かすなんて経験、学生時代しか出来ませんよ(笑)
男性として生活できるようになってしまったら、そんなこと皆無です。
風呂の時間は自分に余裕ないけど、部屋にいる時なんて服着てるわけだし余裕ありまくりじゃないですか。
上手くいけば、好きな子と同じ部屋だったりなんかもするわけで
これは楽しまなければいけません!
寝る場所なんか、取り合いですよ。誰が僕の隣に寝るかっていう・・・
あぁ、今じゃ絶対ありえない・・・(涙)
盛り上がり過ぎて消灯時間も無視して遊んでて、
みんなで廊下に正座させられたなんていうのも楽しい思い出です。
僕は寝たフリをして正座を逃れたんですけどね。
あとでみんなから大ブーイングを食らったことは言うまでもありません。
修学旅行なんて行きたくない、と思っている学生のGID当事者も結構たくさんいると思うけど
僕は絶対行った方がいいと思います。
風呂は本当に死ぬほど嫌だと思うけど、どうにか頭を使って乗り切ってください。
速攻で済ますんでもいいし、入らないで洗面台で頭だけ洗うんでもいいし(夏だとキツイかも)、
1番いいのは先生に相談して部屋の風呂を使うなり、他の人と時間をズラして入らせてもらうなりすることかなぁ。
それをきっかけにカミングアウトしてみるのもいいんじゃないでしょうか。
そこで前例が出来たら、今後は部屋の風呂が使えるようになっていくかも知れないし。
その勇気は自分だけじゃなくて、後輩にとってもきっと意味のあるものになると思います。
言ってみて分かってもらえなかったら、速攻法を使ったり、入らないっていう別手段を取ればいいわけだし。
修学旅行ではないプライベートの旅行の場合は、
部屋に風呂のある宿泊先を選べば問題はありません。
大浴場に入れないという寂しさはありますけどね・・・
少し大きめの浴場を貸し切れる宿もあるので、そういう所を利用するのもいいかも知れません。
プライベートの旅行はほとんど問題ないと思いますが、社員旅行となるとまた話は別ですね。
僕が前に勤めていた会社で、「温泉に行こう!」という話が持ち上がって、
僕はカミングアウトをせずに男性として働いていたので、内心ドキドキでした。
結局その話は実現しなかったので助かったのですが、周りにカミングアウトしていないと
こういう時に焦りますね。
まぁでも学校と違って、みんなと同じ時間に一斉に入らなきゃいけないというルールもないでしょうし
その辺は適当にごまかして上手くやればいいのかなぁと思います。
でも、一緒に入らない理由をしつこく聞いてくるような人がいると困りますね・・・
非当事者の皆さん、一緒に入りたがらない人がいたとしてもあまりしつこく理由を聞かないであげてください。
「お風呂入りに行かない?」
「いや、まだいいや・・・先入っておいでよ」
こんな会話になったら、「なんで?一緒に入ろうよ!」と言いたい気持ちは分からなくもありませんが
出来ればそれは言わずに
「そっか。じゃあ、先に入って来るねー」って言ってもらえると非常に助かります。
それから、家族や友人と旅行に行こうという話になって、
カミングアウトしていない場合。
こういう時は海外旅行がいいのではないかと思います。
金銭的な問題も出てくるとは思うので、ただの1アイデアに過ぎませんが、
裸の付き合いをするなんて日本くらいなので
海外に行ってしまえば風呂の問題の心配をすることなく楽しめると思います。
僕は海外でも、旅先で出会った友達に「温泉に行こう!」と誘われて焦った思い出がありますが(笑)、
ありがたいことに海外では水着を着たまま入るのが普通だったり、温泉が個室になっていたりするので
GID当事者に優しいシステムになってます。
僕が行った所も個室になっていて、かなり満喫できました!
ハンディキャップはあるけれど、回避する手段はいくらでもあるし、
温泉に入れないとしても、他のことで楽しめばいいんです。
何事も気の持ちようだと僕は思います。
旅行を嫌っていたGID当事者のみなさん、旅をしよう!
性同一性障害って何だろう?
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2007年04月15日
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小学校・中学校の修学旅行は、「生理だから」と言って教師の部屋の浴室を使わせてもらうことで乗り切りました。
高校は、イヤでしたが、大好きな女の子ののヌードを見たいスケベ心が勝って、大浴場に一日だけ行きました。
部屋割りでは、高校一年のとき、周囲も公認で付き合っていた彼女と同室だったのでやりたい放題で、このときばかりはFtMでよかった・・・と思った覚えがあります。
GIDで思春期で、宿泊行事はつらいけれど、楽しみを見出すいい練習にもなりますよね。
はじめまして。コメントありがとうございます。
「楽しみを見出すいい練習にもなる」
ホントにその通りですよね。
同じことを体験するとしても、
嫌なことに目を向けるか楽しいことに目を向けるかで
全然変わってくるし、
どっちに目を向けるかなんて強制されるもんじゃなく本人が選べるわけです。
今の学生の当事者でそれに気づいてない子は多いようなので、
もっと楽しんで欲しいなぁと思います。
いや〜、それにしても彼女さんと同室でやりたい放題だったなんて羨ましい限りです(笑)