学生生活を送る当事者から、時々、風呂や部屋割り等の問題で修学旅行に行きたくないと
悩みを打ち明けられることがあります。
1〜2泊のことですが、思春期の当事者にとっては、簡単に割り切れないことでもあるのです。
僕の修学旅行は、楽しい想い出が多かったです。
また宿泊研修や部活の遠征などで、学生時代には泊まることも多々ありましたが、
嫌なことだけに目を向けるのではなく、
それよりも楽しいこと、やらなければならないことを大切にしました。
風呂の問題は、とりあえず、速攻!!(笑)
罪悪感と自己否定の感情が、その時間帯の僕を追い詰めましたが…。
それでも、思い出に残ることはやっぱり楽しいこと。
全てに参加して良かったと僕は過去を振り返っても自信を持って言えます。
ただ、女子の部屋に忍び込む〜みたいなことはやりたかったな…
僕の場合は、先生達公認の下!?初めからそこに居るんですから(余談…笑)
さて、「修学旅行」といえば、僕には忘れられない事件があります。
それは小学校の修学旅行2日前の朝のことでした。
僕に予期せぬ出来事が降りかかります。
2次成長、女の象徴でもある「生理」の始まりでした。
(<生理>ということに対しては、僕が乗り越えることが未だにできない問題のひとつで、この言葉を書くことさえ、まだまだ葛藤があることも事実です。)
そんな話を説明されていても、他人事に受け止め、
僕にはないなーという自信を見事に打ち砕かれる出来事でした。
自分でも現実を受け止められない、
親にもバレて、「ちゃんと先生に話しなさいよ」と言われる。
そして、まさにその日、女子だけが体育館に集められるという
ミラクルな運命の巡り合わせまで僕に降りかかったのです(苦笑)
先生が「生理の人は手を挙げて。恥ずかしいことじゃないんだよ」と聞く。
えっ?この場で??みんなの前で??
誰にも知られたくない…だけど、いきなり宿泊かよ…不安だ。。
迷い悩み、数分で辿り着いた結論は、その場で言うこと。
しかも僕のキャラ的に恥ずかしがったり、こっそり手を挙げることができなくて、堂々と挙手をしたのです。
当時、男のジェンダー街道を突っ走っていた僕の予期せぬ出来事に
同級生全員が驚いて、先生達も驚いて、
僕は心を隠し、ひたすら明るく取り繕いました。
その間に、一人の先生が衝撃的な言葉を放ったのです。
「二ノ宮!良かったね!!先生、あなたが本当は男の子じゃないのかって、
ずっと心配していたんだよ。女の子で良かったね!!」と。
結果として僕は全員から大拍手と「おめでとう!!」の言葉を貰うという
またしてもミラクルな、女性でも経験できないだろうことを体験してしまったのです(苦笑)
全ての否定的な感情が湧きまくり、
でも「ここで泣いたら男じゃない」という変なプライドがあの場にいた僕を支えてくれました。
ただ、さすがに辛すぎて、解散した後、一人で体育館裏で泣きまくりでしたが…。
(小6にしては頑張ったと当時の自分に拍手を送りたい。笑)
学校の状況が現在どうなっているのか、まだ把握はできていませんが、
こんな経験を通して、僕が教員に伝えたいことは、
・「その場で挙手しなさい」ではなく、「後で自分で伝えに来なさい」でも良いのではないか?
・部屋の風呂が大抵設置されているのだから、時間などのルールを守ることさえすれば、
それを自然に利用できる環境を作ってもいいのではないか?
ということです。
GIDの問題に限らず、様々な場面でこのような考え方は適応できるのではないかと思います。
また精神的性別で生きている現在、親しい関係の人達とは旅行に行くこともあります。
数人で行く旅行には、<温泉>がある場所が多く、
それが原因でカミングアウトをしていたとしても、
その旅行自体を遠慮してしまう当事者も少なくありません。
「だって…温泉は入れないし、行ってもつまらない」と。
僕がまだ温泉に入れないことを知っている友人達は、
気を配って、ホテルに泊まるなど、温泉以外の場所を探そうとしてくれていたのですが、
僕は、「温泉行こうよー」って言っちゃいます。
もちろん、友人が入れないから別の旅行にしよう!って発想は悪くはないと思うけれど、
誰かができること、できないこと、好きなこと嫌いなことがあってもいいじゃない!?と思うのです。
それでも一緒にその空間を楽しめる。
そんな時間を僕は大切にしたいから。
温泉以外の楽しみなんていくらでもありますよね?
入れないからつまらないのではなく、他のところに目を向ける。
「修学旅行」も何でも、自分自身が楽しもうとしなければ、
楽しく過ごすことなんてできない。
自分のコンプレックスを考えの中心に置くのではなく、
どうしたらもっと楽しくなるのか。
そんな発想を僕は探していきたいと思っています。
性同一性障害って何だろう?
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2007年04月08日
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