新生活は、期待と不安が入り混じる人生のひとつの転機だと思います。
ところで、皆さんは、友達が欲しいですか?
僕は、友達が欲しいです。人と喜怒哀楽を共にしたいです。
僕の性格は、人とワイワイやっていることが好きだから、
人との繋がりを大事にしたいと思っています。
ですから、今回は、学校の新生活(主に友人関係)に的を絞って書きます。
僕は、保育園→小・中学校→高校→大学→専門学校という学校生活を経てきました。
小学生から中学生にかけての僕は、
男と遊んで、女と遊んで、いつも男女の間を駆け巡っていました。
しかし、一方で男と女の距離が思春期に入ると少しずつ変化していくことが冷静に見えました。
僕の思春期、心と体はアンバランスのまま成長していきます。
それが苦しくて、自分だけ置いていかれた気分になったり、
楽しく笑っていても、心から笑えない時期があったことも事実です。
しかし、僕は楽しいことが好きで、人と距離を置くことは止めました。
高校に進学しても、素の自分のまま、クラスでも男友達と仲良くなり、
昼飯も男友達と食べていました。
そんな生活を送っていたので、周りがどう感じていたかは知らないけれど、
男性女性との間に距離を感じることもなかったのです。
もちろん、声変わりしないとか、男女別の生活など
そういうものに関しては、虚しい想いは抱えきれないほどあったけれど、
友達との距離を変に意識することなく、楽しく過ごしていました。
しかし、大学へ進学が決まった頃のことです。
僕の人間関係の失敗は、自らが作ってしまった壁によって発生しました。
アルバイトも始め、少しずつ社会というものが見えてくるようになり、
僕は完全にビビッてしまったのです。
自分が何者なのかさえ解らない。
僕はやっぱり変なのか…ヤバイなぁ…
新しい環境じゃ引かれてしまうかな…今までみたいにはいかない。
女っぽいとこを出して、周りを安心させなくては…
と、自分で勝手にイメージを作り、思い込み、新生活へ突入してしまったのです。
ここで問題です。男性に問います。
今日1日だけ、女性として、生活してみて下さい。
そのときに男であることが絶対にバレてはいけません。
と言われたらあなたならどうしますか?
服装は女性物を身に付ければいいでしょう。
メイクをしても良いかも知れません。
しかし、仕草や口調、素の自分のままでいられますか?
あれ?女ってどんな話し方をして、どんな思考なんだっけ?と考えてしまいませんか?
世の中には、あなたと同じような性格や思考を持った女性も存在するはずなのに、
男ってことがバレてはいけない場合、変に女性ってことを意識せざるを得ないかも…と感じませんか?
あのときの僕は、まさにその状態でした。
いざ、「よし!女になろう!女として打ち解けた方がいい!」と決めた途端、
コミュニケーションが全くとれない(笑)
女性物のスーツに身を包み、軽くメイクなんてもんにも挑戦しました。
周りは僕のことを男性だとは思わないでしょう。
しかし、僕には、女がどう話して、どんな仕草で過ごしているのか、さっぱり解らない(笑)
「自分らしく」なんて思ってみても、
「女性」としてそこに存在していること自体、
僕にとっては「自分らしく」ではなかったのです。
大学へ入学してすぐ、学科の男友達3人に誘われ、夕飯を食べる機会がありました。
今なら、カミングアウトをしています。
しかし、あの時の僕には言葉は見つかりません。
本当は男と今までのように仲良くやりたい、
しかし、無理に女としての生活をしようとしていたから、本音は言えない。
そこで女友達のことを聞かれました。
それを答える僕は、完全にスパイ気分です(苦笑)
仕方ないと言い訳を並べ、自分を誤魔化し、周りも騙し、
女性として存在する僕は、本当にカッコ悪かった・・・。
ただ、幸いなことに、スポーツの学科だったので、
結局は、僕の素を出せる環境でした。
「オマエのボーイッシュは男だよ」と周りからネタにされることも多くなりましたが、僕にとって居心地は良かった。
男女共に仲良く過ごせる仲間がそこにはいました。
それから自分のことが解って、みんなにもカミングアウト。
周りは僕のことを理解しようとしてくれました。
ただ、一度ついてしまった女のイメージを消すことはなかなか難しいのが現実です。
僕は、約2年間も自分を誤魔化した生活を送ってしまったので、
その距離を縮めること、変化させることには時間が必要でした。
しかし、この生活があって、僕は女としては生きていけないと再確認することができたと感じています。
本当に悩んで、苦しんで、あの頃は、毎日、頭の中がぐちゃぐちゃでした。
でも、一体誰が悪いのか?周り?環境?世の中の価値観?
違います。僕が勝手に、悪いイメージを作っていたことが原因です。
結局は、自分で蒔いた種、自ら飛び込んでいったんですよね(笑)
大学での失敗を教訓に、
専門学校へは、最初から自分を誤魔化さず生きていこうと考えました。
周りが性別不明の僕をどう感じていようが、朝、笑顔で挨拶をすることを心がけました。
あいつよくわからん奴だけど、いい奴そうだな…最初はそんな単純なものでいいのだと思います。
無理せず、飾らず、自然体で…僕は男友達を作ることに徹しました。
「性同一性障害」という難しい単語を並べるよりは、
自分で壁を作らないで、自然にご飯に誘ってみたり、遊びに誘ったり、
そういう中で人間関係が生まれてくるのだと思います。
独りぼっちで座っている男にも声をかけて話してみることもありました。
戸籍上は男じゃないから…とか、自分に劣等感を持たないで、
コミュニケーションを図り、早い段階でカミングアウトしました。
あとは、ゆっくり時間をかけて、お互いのことを知っていけばいいのだと思います。
結果として、僕はかなり楽しい学生生活を送ることができ、
男子生徒として通学することもできました。
現在、存在している場所が、
大学時代の僕のように自分を誤魔化している場所だという人もいるでしょう。
そしたら、もう1つ新しい居場所を自分で作り、
そこで自信をつけることも、ひとつの方法かも知れません。
性同一性障害を理由に人と壁を作らず、劣等感を持たずに、行動してみれば、
意外とありのままの自分で生活できる環境は作れるのだと思います。
外見や戸籍、名前を気にしてばかりで、人と距離を作ってはいませんか?
自分は性同一性障害だから…と言い訳を並べたり、自分を特別視してはいませんか?
新生活というものは、きっとほとんどの人が、度合いは人それぞれだけど不安を抱えていると思います。
そして大半の人は、人と繋がりを持ちたい、友達が欲しいと思っているでしょう。
だからこそ、逆にチャンスだと僕は思います。
あなたは自分をどのように表現しますか?
性同一性障害って何だろう?
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2007年03月05日
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