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性同一性障害って何だろう?
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2007年02月11日

「就職・面接」/園田

僕は就職活動をしたことはありません。
就職経験はありますけどね。
でもアルバイト経験の方が断然豊富です。

それは自分がGIDだから就職に不利だった、というわけではなく。
ただ単に自分が希望しなかっただけの話です。やりたいことがあったのでね。
だから自分は例外なのですが、
多くの人は、サラリーマン等、安定した収入を得られる道を希望するのでしょうから
やはり性同一性障害当事者にとって
就職というのは1つの大きなテーマになってきます。

まず、どちらの性別で就職活動を行うのか。
自分の心は押し殺し、戸籍上の性別でいくのか、
それとも精神的性別でチャレンジするのか。

そして、カミングアウトはいつするのか。
(『自分がGIDであることを一生カミングアウトするつもりがない人』は除いて話を進めます。)


僕は、戸籍上の性別は女性で、精神的性別は男性です。
そして両方の性別で面接を受けたり、働いた経験があります。
僕にとって、仕事がしやすかったのはどちらか―
それはもちろん、男性として働いた時の方が圧倒的に仕事がしやすいです。

女だからという理由でやりたい仕事がやれなかったり、
女モノの制服を着なくてはならなかったり・・・
でも当時は自分が男として生きられるとは思ってなかったので
ずっと我慢するしかないんだと思ってました。
だから、なるべく制服が男女一緒の仕事を選ぶようにしてましたね。

アルバイトは、ホントにたくさんやりました。
接客業も何種類かやりましたし、厨房に入ったり、工場で働いてみたり、IT関係で働いてみたり。

これはオススメしますよ。色々やってみた方がいいです。学生は特に。
長期間働くことが良しとされる傾向はありますが、
僕はある程度のスパンで職種を変えてみる方がいいと思います。
アルバイトだからこそ、そういうことが出来るのです。
就職してから、そんなにちょくちょく転職するわけにはいかないですからね。

そうやって色んな業界に足を突っ込んでみて、色々な人と出会って、
徐々に自分というものが見えて来ました。
自分に自信が持てるようにもなっていきます。

そしたら、「なんで我慢して女として働かなきゃいけないんだ?」と思うようになりまして。
仕事中も、お客さんに普通に男だと間違われることが多々あって(間違いじゃないんですけどね、僕からしたら)
その度に、「男の子かと思ったよ、ごめん」なんて言われて。
そりゃもうショックです。せっかく男だと思ってもらえてたのに・・・
でもそこで自分がGIDであることを説明するわけにもいかないですからね。
女性として働いているわけですし。
だから、「よく間違えられるんですよね〜」なんて愛想笑いしてその場をやり過ごす。
やれることはそれしかなかったのです。

だけど、いつまでも自分を誤魔化して愛想笑いし続けることには限界があるし、
誰のための人生なんだろう?と考えたら、我慢し続けることの意味が分かりません。
いっそのこと、男として働いてしまおう!と思いました。

そして受けた面接。
その時はまだ男としての社会経験がなかったこともあり、最初からカミングアウトする方法を取りました。


カミングアウトのタイミングとしては、面接時に言う方法以外に、
採用されてから言うという方法もありますね。
それもまた、採用後すぐに言う方法と、自分の仕事ぶりを認めてもらってから言う方法があります。

どれが1番いいのか?ってたまに聞かれますけど、別にどれでもいいと思います。
上手にカミングアウトできる人であれば、いつカミングアウトをしようが関係ありません。
いつ言おうが、受け入れてもらえます。

逆にカミングアウトの仕方が下手な人は、いつ言おうがダメなもんはダメだと思います。
やはりカミングアウトの仕方にもコツがありますよね。
同じことを打ち明けるのにも、言い方によって、すんなり受け入れてもらえる場合もあれば
否定されてしまう場合もあります。
そのコツを掴んでしまえば、カミングアウトなんて全然恐くなくなります。

そこに辿り着くまでは大変だとは思いますが・・・
これはもう、経験を積むしかないと思います。
あとは経験者の話を聞くことですかね。これは是非やってください。
自分にとって1番いい方法は何なのかが見えて来るだろうし、
失敗を最小限に抑えることが出来ます。
(今月24日の講演会ではそういう話もする予定なので、
話を聞いてみたい人、相談したい人はぜひ遊びに来てください。)



さて、僕が初めて面接時にカミングアウトをした時の話ですが・・・
「(GIDについて)詳しいことはよく分からないけど、普通に男として接していいんだよね?」と言われ、
その場で採用が決まりました。
世の中、捨てたもんじゃないなぁと思いました。
あまりにあっけなく決まってしまったので、
今まで耐えていたのは一体何だったんだろう?とも思いましたが。

その他にも面接を受けてみて、1ヶ所ダメだったところもあるのですが
それはカミングアウトをしたからダメだったのか、それ以外の理由でダメだったのかは謎です。
ただ、面接時にカミングアウトをしても嫌な顔をされたり何か言われたり、ということはなかったので
カミングアウトが理由ではないような気はしているんですけど。時給が良くて、競争率がかなり高かったらしいし・・・。
まぁでも、「面倒は避けたい」と思うのが普通でしょうから、カミングアウトが原因だった可能性も充分ありますね。
ただ、絶対に拾ってくれるところはありますから。
一度や二度の失敗で諦めないで欲しいと思います。

男として働き、生活するようになって、男としての経験値があがると自信を持てるようになり、その後のアルバイトでは、カミングアウトは一切せずに過ごすようになりました。
『ただの一人の男』として存在できるようになると、生きるってこんなにラクなんだな、と感じました。
もちろん、男として生きる上での苦労はあります(会社側はやはり男に対しての方が厳しい傾向にありますし)。
それでも女を偽って生きている頃のツラさを思えば、精神的性別で生きられるって本当にラクです。

そして、男として働くと接客業も嫌じゃないんだな、ということが分かりましたね。
女として働いていた時はとにかく接客業が嫌で
自分は接客業には向かないんだと思っていましたが、実はそうではなかったことが判明。
やはり精神的性別で生きるということは大事だなぁと思います。
心を押し殺したまま生きていくと、自分の能力や才能を開花させることが出来ないまま死んでしまう可能性が高いです。
『それをやることが嫌い、苦手』なのではなく、
『女としてそれをやることが嫌い』なだけだったりするのですから。
男としてやれるなら全くストレスを感じない、むしろ楽しい、なんてことが結構ありますよ。

だから、まずは自分に自信を持てるようになる為に、
楽しいこともツライこともたくさん経験してほしいと思います。
今、女として学校に通ってるのがツライ、やめたい、
なんて声もたまに聞きますが、僕はやめるべきではないと思います。
そこでやれることを精一杯やればいいだけの話じゃないですか。
男として生きたいと思うのであれば、まずは今の環境で男として認めてもらえるよう努力するべきです。
自分の友達にすら男として認めてもらえないのでは、社会に出て男として生きるなんて到底無理な話です。


冒頭で、就職活動したことはないが、就職経験はあると書きました。
なぜか?それはアルバイトでその会社に入って、途中から社員になったからなんですね。
僕は、面接時にカミングアウトをするという方法を取ったのは初めての時だけで
それ以降は男性として生活するのが当たり前になったので、面接時にわざわざカミングアウトをすることもなくなりました。
必要があればカミングアウトすればいいやーというスタンスです。
改名も済ませていたので、アルバイトであれば基本的に言わなくても平気なんですよね。

社員になった会社でも、始めはバイトとして面接を受けてカミングアウトもせず男性として働いていました。
そして仕事ぶりが認められ、数ヵ月後に社員雇用の話をもらいました。
実力を認めてもらっているわけで、カミングアウトの恐怖なんてありませんよね。
戸籍上の性別がどっちだろうと、こなす仕事量が変わるわけではありませんから。
会社が必要としてくれているのですから、強気でいけるのです。
そういう意味では、GID当事者にとっては結構いい方法かも知れません。
バイトから始めて実力を認めてもらって社員雇用、という流れですね。

方法は色々あります。
自分の人生なんだから、好きなように試してみたらいいと思います。
やらない理由を並べている時間があるなら、その分、行動してください。
posted by GIDmedia at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 園田
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