親へのカミングアウト。
このテーマは重たいですね。同じ悩みを持った人間なら必ずと言っていいほど通らなくてはならない、一番辛い出来事かもしれません。
僕の経験談を致しますと、親に真剣にカミングアウトをしたのは20歳くらいの頃でした。親に手紙を書いたんです。
「話さなければならない事がある。けれど勇気が出ないから少し自分と向き合うためにカウンセリングに通っている。心配しないで少し時間を下さい」
こんな内容だったように思います。
親としては、子供がこんな内容の手紙を書いてきたらビックリしますよね。案の定、「なにがあったんだ!?」ということで電話がかかってきました。
もう少し時間がほしかったのは本音で、手紙でそんな事を書いた自分が間違ってたと、後になって反省しました。
そのかかってきた電話で、初めて、真面目にカミングアウトをしたんです。
「自分は性同一性障害で、本当は男だと思ってる。手術までして男としていきたい」と。
小さい頃から僕は泣き虫だったのですが、そのときもまくし立てられるような聞き方をされてしまったし、手紙のことを反省したのもあって、泣きながらのカミングアウトでした。
電話の向こうで母親が自分を罵声する声もあまり耳に入ってこないくらい、頭の中が真っ白でした。
父親もなぜか電話の向こうで「許さんぞ!!」と叫んでて。
その時は「もう一度考え直すように」と言われてすごすごと引き下がったんです。
でも、カウンセリングにはきちんと通っていたし、そういうことを主治医に話してみました。
担任のカウンセラーにもお話しました。
それで、その数ヵ月後に、もう一度、そういったお互いが興奮状態にならない状況でカミングアウトをさせてもらう機会を設けてもらい、改めてカミングアウトしました。
その時は冷静に、きちんと伝える事もできましたが、親としては、まだ信じられないといった感じでした。
その後何回も話し合いを繰り返してきました。
母親は何度も葛藤した様子で
時々電話をかけてきては、まだ信じられないといってみたり、理解してみる、と言ってみたり、心が揺れ動いている様子でした。
それがある日、悲しくも生まれてこられなかった僕の兄の話になり「あの子が生まれてきたかったんだね。あんたの身体をかりて生まれてきたかったんだね、生きたかったんだね」と言われました。
それから、僕はなんとなく、自分の中に二つの魂を貰ったような、そんな気持ちでココまで生きてきました。
親へのカミングアウトは、正直な話、とても難しい事だと思います。切っても切れない縁の人には怖くてなかなか言えないと思います。言わないと言う選択肢も考えられます。
ただ、僕はずっと偽り続ける事ができなかっただけなんです。
自分が楽になりたかったから、自分を自分として認めてほしかったから、小さな勇気を振り絞りました。
これからカミングアウトしようとしている人たちへ。
言う段取りは、少し考えて、親のショックを和らげてあげる方法をさがしてあげてください。
カミングアウトをすればいつか必ず、わかってくれる日が来ると思います。
親は、いつまでも自分の親ですから。僕個人の意見としては、言ったほうが楽になるような気もします。
でもこれは各個人の責任の上にあり、それぞれの事情があると思います。これ以上は、なんともいえません。
今では、両親ともに僕の事をある程度認めてくれるようになっています。
未だに名前は昔のままで呼ばれてますが、 死ぬまで一緒に背負って理解しようとしてくれている親には感謝しています。
性同一性障害って何だろう?
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2006年12月03日
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